どこかで作っては流していた嘘日記を集めました。
「嘘日記」というよりは「創作の美味い所」をあつめたやつです。
※書いた順です。
自分で詰めた弁当を食っていたら明らかに詰めた覚えのない鶏の揚げられたなにかがおかずの下から出てきた。齧ってみたら酸味と甘いタルタルソースの味がして、どうやらこれはチキン南蛮なのかもしれないと思ったが、そもそもおれは甘いタルタルソースが好きではないのでそっとお茶で流し込んだ
バイトでレジに立っていると必ず綾鷹のほうじ茶を2本買って行く女の人がいるんだけど、この前偶然が重なった結果在庫切れになってしまい、申し訳ないなーとか思っていたら無いはずの綾鷹のほうじ茶をいつものように買って帰っていった どこから持ってきたんだアレ
ラーメン屋で野菜餃子頼んだら友達が「野菜餃子の皮が緑なのは野菜を練り込んでいるのもそうだが一番は従業員が判別出来るようにするため」というウンチクを喋り出して、へーそっかーと相槌を返していたら明らかに焦げているまっっっくろな餃子が来た 俺も友達も無言になって顔を見合わせた 食べたらしっかり焦げてた
最寄駅には今も珍しく掲示板が置いてあって、もうLINEやメールが普及しているから普通には使われずみんなの落書き場所になってるんだけど、今日見たら絵しりとりが開催されてた ひとつひとつ絵のタッチが違うので色々な人が参加してるんだな~と思いつつ、せっかくならとほうれん草の後ろにウサギを書いておいた。翌日行ったらウサギ→牛乳→ウミウシと繋がっていた
健康と仕事中の楽しみの為に職場にアーモンドを入れた瓶を置くようにした。節度を守りつつ食べていたら羨ましかったのか数日後に同僚の席にクルミが入った瓶が置かれるようになり、後輩がピーナッツを食べるようになり、今日ついに課長がカシューナッツを持ってきたので、休憩中にみんなで集まってミックスナッツにしました うまいね
家の近くにある大衆食堂で食べるサバの塩焼きが美味くて、家で焼いてみてもあの美味さには敵わないので定期的に食べに行っているのだが、こんなに味の違いがあるのは何故?と店主に聞いてみたところ、仕入れは猫を連れて行って猫に選ばせているのだとか お猫様のお墨付きなわけだ
うちと隣の村の間に小さいダンジョンが出来てしまったらしく、洞窟からダンジョンうさぎが出てくるようになったので薪割り用の斧を持って退治しに行った ダンジョンうさぎのツノは素手で触ると痺れるので気を付けながら退治していたら、洞窟から冒険者たちが出てきた。無事に深層の敵を倒したと言っていたのでもうしばらくしたらダンジョンは消えるだろう
職場の近くにあっていつも行く蕎麦屋。通いすぎて顔馴染みになった店員のお姉さんと今日は寒いですねーと世間話をしながら月見そばを注文。待っていると台所の方から陽気な話し声が。店員のお姉さんから器を貰いながら、なんか良いことでもあったんすかと聞くと、「お兄さんの月見そば作るときに卵が双子でさ、びっくりしちゃった。」との事。それにしてはやけに卵が離れてるけど、それを言うのは野暮かもしれない。
起きた時に明らかに寝坊している気がして、実際時計見たら寝坊していたので慌てて朝の支度をする。職場まで歩いて15分。家を出る時点で残り5分。確実に間に合わないから、仕方ないから、とダッシュブーツに足を入れる。最近動かしてなかったけど大丈夫かな、と思いつつ装置を起動したらドルルル...と良い音が鳴ってくれたので、20km/hで駆け出した。
歩いて帰宅中、公園でサッカー部らしい学生がアルミ缶を蹴っていた。なにやってんだと見つつ歩いていたらパカンと蹴られて宙を舞ったアルミ缶がゴミ箱の中へ吸い込まれるように入っていった。思わず拍手したら、びっくりしたような顔をした後照れくさそうに頭を下げられた
よく晴れた昼下がりにゲーセンに行って対人戦の格ゲーをプレイするのが好きだ 何をやるにももってこいな日にあえて屋内でゲームをするという無駄遣いへの背徳感がたまらない そんな日でもマッチングして対戦は始まるから、勿体無い事をしているのは自分だけじゃないんだ、という安心感も湧いてくる
昨日食べたハンバーガーが美味しかったので、今日も友達を誘ってお店へ行ったら唐揚げ屋になっていた 次の日はパン屋さん。次のハンバーガーの日はいつですか、と聞いたら「明後日です」と言われたのでその通りに行ったら中華料理屋になっていた。角煮バーガーがすごい美味しかったです
「財布の中に残高が20円の図書カードと70円のクオカードを入れておいたら、気が付いたら90円の図書カードになっていた。これは便利だと思って家にある端数のみ残ったカードを財布の中に全て入れたら、結果的に残高1,677円分のSuicaになったので、それで買ったお茶がこれです」「なるほど」
良く晴れたし、スルメでも焼こうじゃないかと思い七輪を引っ張りだしてきた。ホームセンターで炭を買って、着火剤は近くにあった枯草とする。無事に炭が出来たのでスルメを乗せようと思ったら手が滑り、近くに置いておいた水の入ったバケツに落ちてしまった。あーあーと思ってスルメを引き上げようと思ったら、まるで絞ったスポンジのようにグングンと水を吸い、あっという間に元のイカに戻ってしまった。仕方ないのでイカ焼きにして食べた。
学食で日替わり定食の生姜焼きを食べていると急に周囲が騒がしくなった。なんだなんだと思って辺りを見回すと、前方に楽器を持った集団。なんとなく理解した。「初めまして軽音部です。御託は良いので聞いてください『WanteD! WanteD!』」この時期に食堂で行われるライブパフォーマンスのお陰か、ウチの学校は他より軽音部の部員が多い。
ルームシェア3日目。起きて共同スペースに向かったらクロスカウンターが発生している瞬間を見てしまった。なんで?!と思って話を聞いてみると「きのこたけのこ戦争が勃発した」との事。「朝からそんな話するなよ…」「もう昼じゃん」「は?朝だろ」「昼だろ」「昼でしょ」「は?」時計は10時半を指している。
「蚊取り線香が終わる瞬間を見よう」と誘われた。確かに見た事無いなと思い誘いに乗る。蚊取り線香が燃えていくのを見るだけじゃつまらないので酒とつまみを持ち寄って宴会をしたら、思いの他盛り上がってしまい蚊取り線香の事など忘れて寝てしまった。翌朝起きると線香の火は途中で消えていた
会社にVRゲームがやってきた!ゲームの広告を作るにあたって実際にプレイしなくては、という訳で借りてきたらしい。早速遊んでみるが、掴めないものを掴むというのは難しいなあという気持ちになった。30分も経たないうちにVR酔いしてしまい後輩にパス。後輩はVR酔いへの耐性があったようで、長い間楽しんでいた。
「マック行くんだけどなにか買ってくるものある?」
「テリヤキバーガー」
「了解」
「買ってきたよ」
「ありがとー…ってこれ、テリヤキチキンバーガーじゃん」
「テリヤキバーガーでしょ」
「いやそうだけどさあ」
「文句言うなら食べなくて良いよ 作るから」
「作れるの?!!」
朝詰めたはずの弁当がバッグに入ってなかったので、昼休みに軽く泣きながら弁当屋に向かった。家に置かれた弁当も泣いていると思う。予想外の出費に半ばヤケになり、ちょっと高いのり弁を購入。そのまま近くにある公園のベンチに座り、割り箸を割る。
美味すぎてビビった。上機嫌で職場戻った。
冷蔵庫の整理をしていたら冷蔵庫に貼りついていたキッチンタイマーを落としてしまった。幸い電池が外れただけで壊れているわけではないと思っていたのだが、それからどうも1秒が長く感じるし30秒から39秒になる気がするし挙句の果てには4分88秒という意味不明な画面が出ている気がするのだが、あれ?と思った次の瞬間には通常通り動いている。壊れているのか?
異世界転生25日目。こちらの世界にも慣れては来たし、ガヤガヤとした酒場で食事を摂るのにも慣れたが、どうも元いた世界より料理の質が低いというか、ジャンガ(石のように硬いパンみたいな物)とバビエ(変な甘さがあるベーコンっぽい物)を美味そうに食べている仲間を少し羨ましく思う。ホットドッグが恋しいぜ。
通りがかった自販機に珍しくドクターペッパーが置いてあった。そもそもコンビニにすら売ってない事もあるしめずらし〜と思わず衝動買い。カシュ、とプルタブを開けて飲んでみると、久々に感じるケミカルな杏仁豆腐味...いや、珍しいから買ってみたけど、そういえばそんな好きじゃなかったなこの味。
駅を出ると恐ろしいくらいの炎天下だった。嫌だなあと思いながら勇気を出して一歩踏み出す。瞬間、体内温度が急激に上昇。腕時計から警告音が鳴る...前に腕時計は溶けて地面のアスファルトと一体化した。予想以上に暑いぞ、これはまずいと思った瞬間に体内の冷却機能が遅れて作動。助かった...機械になっても日本の夏は厳しい。
家に帰ったらベランダにぶどうが吊るしてあった。ちゃんと彼女の仕業だった。
「なんであんな事したんですか?」
「だって干しぶどう食べたかったから…」
「干しぶどうってああやって作るものじゃねーから!!!」
「じゃあどうやって作るの?」
「…。」
2人で調べた。作れそうに無かったので干しぶどうを買いに行った。
…確かに昨日田んぼを見た時は苗が植わっていて、「ああ田植えの時期だもんな」って思ったんですよ ウチの庭に生えているイチゴも昨日摘んで食べたはずなんです、それが今朝起きたら田んぼは黄金色になっているしイチゴも昨日と同じ様に実が成っているんです どうしてこんな事が起きているんですか?